布団を「どのくらいの間」に「どのような方法」で「どういう時」に洗濯すればいいのか?
布団の洗濯頻度に関していくつか参考になる資料がありますので、目安としてご紹介しつつ、洗う頻度と手段とタイミングについて考えます。
なお、毛布/布団カバー/シーツに関しては以下のページをご覧下さい。
結論

いきなり結論です。
- 布団の洗濯は、半年に1回が望ましい
根拠や詳細はこのまま下に読み進めばご欄いただけます。
「年に1回の洗濯を実際にはどうすればいいの?」という点は「一般家庭での実際」の段落でご紹介しています。
布団クリーニングの専門業者の見解
布団の洗濯ならおまかせ!!
専門業者がこだわる、布団クリーニングの効果をご覧あれ。奇麗になりますよー。

実際に布団を専門に洗濯している業者のサイト内の「布団丸洗いでダニ退治」というページに、洗濯頻度に関する記述がありますので以下に引用します。
布団を丸洗いすることで、ダニやダニのフンはほとんどなくなりますが、半年もたてば再び増えてきます。布団をお手入れなしで使用すれば半年でフケ・アカがたまります。月日がたつとダニのエサとなる汚れが必ず蓄積していきます。布団は半年か1年に一度、定期的に洗浄して中わたの汚れとダニアレルゲンを取り除く事が大切です。
赤色文字は筆者による色づけですが、分かりやすいように抜き出します。
- 布団は半年か1年に一度、定期的に洗浄
半年から1年の間に1回、という洗濯頻度が推奨とのことです。
厚生労働省による洗濯の頻度の指示の詳細
役所の方から来ました。
厚生労働省の旅館に関する通達が参考になるかもしれません。

家庭用のデータではないのですが、家庭より厳しい基準が求められる旅館などに対する厚生労働省の通達の中に、布団の洗濯頻度についての記述があります。
その通達とは「公衆浴場における衛生等管理要領等の改正について」という名称で、この通達の「旅館業における衛生等管理要領」の中に、布団や枕に対する洗濯頻度が書かれています。
該当箇所を以下に引用します。なお、段落分けと赤字は筆者が入れています。
寝具の管理)
(1) 布団、枕、毛布及びこれに類するものは、日光消毒と十分なはたきを適切に行い、1月に1回以上、その中心部の温度をおおむね60℃30分間加熱乾燥する方法又はこれと同等以上の効力を有する方法による加熱処理(暫定的処理基準とする。)を行うことが望ましいこと。
また、布団及び枕にあっては、6月に1回以上その汚れ等を除去するため丸洗い(洗濯物に洗剤液及び水を直接吹きつけるなどして行う洗濯方法であり、もみ洗い処理工程がないものをいう。以下「布団丸洗い」という。)を行うことが望ましいこと。
この場合、布団丸洗いは、前記と同様の効力を有する加熱処理工程を含めることが望ましいこと。
(2) 布団、布団カバー、枕、枕カバー、シーツ、タオルケット、寝具衣類は、次の表の方法により採取した検体において、おおむね100cm2当たりに換算したときのダニが1匹以下であること。
赤字で示した通り、旅館において布団は「100cm2あたりにダニが1匹以下」になるようにと、以下の頻度が示されています。
- 布団の丸い洗いは6ヶ月に1回
家庭と旅館では環境が違うので一緒にはできませんが、6ヶ月というのは1つの目安になると思います。
つまり、洗濯サービスの利用や布団の丸洗いを行う期間と回数は、6ヶ月に1回以上で問題ないと思われます。
一般家庭での実際
え?そういえば、布団の洗濯は一度もやったことがないかも。
タオルケットや布団カバーは洗濯してるけど。

頻度はわかりましたが、あくまで旅館の話です。
それでは業務用の洗濯設備がない一般家庭ではどうするべきでしょうか?
現実的に考えて。選べそうな方法は以下のどちらかです。
- 洗える布団を買って自宅で洗濯するか
- 布団クリーニングサービスに依頼するか
洗える布団
洗える布団の洗い方に関しては、「洗える布団」の「洗える布団の洗い方」に順を追って記載していますので、そちらをご覧下さい。
洗えますが、結構大変です。
布団クリーニングサービス
筆者としては、「フレスコ」のような「布団クリーニングサービスに依頼する」のをおすすめします。
洗える布団は洗濯の行程がそれなりに大変ですし、他の洗濯物を洗濯しながら家事をしつつでは労力が大変です。
業者に依頼するためお金が必要ですが、出費は年2回。
週一などの間隔でしたら無理ですが、年2回なら必要経費として許容可能かと思います。
主婦のために
主婦業では節約が重要ではあるのですが、何でもかんでも切り詰めるのは大変です。
なぜ、女性が重い布団を頑張って自分で洗濯しなければならないのでしょうか?
主婦が無理をして身体を壊しては大変ですから、年2回程度の必要経費であると割り切って考えるのはまっとうな考えだと思います。
洗濯に出すタイミングの目安例
ハウスダスト対策という意味では「洗濯に出せるならいつでも出した方が良い」です。
ハウスダストの原因となるダニ対策という意味では、以下のようにクリーニングに出す目安の例が挙げられます。
- 押し入れから布団を出す時
- 押し入れに布団をしまう時
詳細は「布団の中のダニと対策の基本」のページに記載していますが、押し入れの中はダニが非常に繁殖しやすい場所です。
そのため、入れる時と出した時に行えば、押し入れの中での繁殖を防ぎ、かつ出した時にダニの糞なども効率的に排除できると考えられます。
もちろん毎日の出し入れではなく、例えば以下のようなタイミングです。
夏布団を冬布団の切り替えるタイミング
布団の丸い洗いは6ヶ月に1回という部分を踏まえて、夏布団と冬布団を切り替えるタイミングが目安として適しています。
具体的には「夏布団に切り替える前に冬布団を洗濯に出し、冬布団が帰って来たら今度は夏布団を出す」という流れです。
繁殖のタイミングが分かれば、最小限の回数で効果的に2枚の布団をクリーニングに出せるでしょう。
予備の布団と切り替える
季節に関わり無く、布団を定期的に交換する方もおられると思います。
6ヶ月に1回という間より短いかもしれませんが、押し入れでダニが繁殖することを考えると、予備の布団と切り替えるタイミングで洗濯するのが合理的です。
布団のダニ退治と布団の洗濯
衛生面から少しだけずれますが、布団の中に溢れているダニを退治するという意味でも布団の洗濯はある程度有効です。
詳しくは、「布団のダニ退治と洗濯」のページをご覧下さい。
布団を洗濯すること自体の効果に付いては、「布団(木綿中綿敷布団)の丸洗いの効果」などの記事で論文を引用して書いていますので、そちらをどうぞ。