洗えるお布団にはいくつも種類があり、素材だけでなくメーカーごとにも違いがあります。
そのためこのページに書いているのはごく一部に過ぎず、洗える布団を比較する際の一助になればという程度である点をご理解下さい。
製造もしている洗える布団販売会社
自社で布団の製造と販売もしている会社で、イチ押しの布団を製造販売しています。
自社製造自社販売の布団は、作る側と売る側が一緒なので情報が正確ですし、質問に対しての対応も安心出来るはずです。
会社名 | 商品名 | 詳細ページへ |
---|---|---|
ふとん工場サカイ | Araemax (アラエマックス) | 詳細を見る |
ちなみに、アラエマックスには大雑把に書きますと以下の種類があります。
- 敷き布団
- 掛け布団
- 枕
枕は手洗いになりますが、頭の皮脂や汚れが染込みこびりつきやすい枕を洗うことができるため、個人的には枕もおすすめです。
掛け布団のどの素材が洗えるのか?
洗えて高機能な新素材もあるのでそれほど役に立たないかもしれませんが、布団の素材を洗えるかどうかで表にしてみました。
種類 | 洗濯 | 補足など |
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合成繊維 | 良 | 洗えるように加工された合成繊維に限りますが、加工されたものは洗濯に適しています。主に石油や石炭が原料になりますが、新素材などはこの限りではありません。 |
羽毛 | 可 | 洗えますが非常に大変です。羽毛の特徴である羽の間にある空気を抜く所から始まり、洗剤の浸透、洗濯機でのすすぎや脱水、長時間の乾燥時間が必要です。 |
羊毛 | 可 | 可能ですが、ご自宅の設備で洗濯前の状態と同じ仕上がりにすることは難しいです。羊毛は水を吸うことで「フェルト」状態になるため、それを防げるか否かが重要です。ご家庭ではおそらく無理でしょう。専門の業者に依頼する必要があります。 |
綿 | 可 | 羊毛と同様に、可能ではあってもご自宅ではおそらく無理です。綿の繊維の表面には油があり、これが綿をふわっとさせて居ます。洗濯により油がなくなると脱脂綿(綿棒の先)の用になって固くなってしまいます。専門の業者に依頼する必要があります。 |
基本的にはどの素材も洗濯するのが難しいようです。
洗える新素材
ただし、冒頭に書いたように新素材は日々研究されています。
「洗える布団素材」の幅は広がっていますので、たとえば「原料は羊毛だけれど自宅で簡単に洗濯と乾燥ができる」というものも出てくるかもしれません。
しかし、「丸洗いできる新素材の布団」にも洗い方が指示されているでしょうし、好き勝手な方法や洗剤で洗うことができるとはかぎりません。
一番安心なのは、 素材から自分で洗えるかどうかを判断するのではなく、販売店やメーカに問い合わせる 方法です。
加えて、自宅で洗えるのか専門業者なら洗えるのか間で確認できれば最善です。
洗える布団と洗えない布団の違い
そもそも、洗える布団と洗えない布団にはどういう違いがあるのでしょうか?
もちろん前述のように「素材が違う」のですが、どういう意図で素材が違うのかというあたりを簡単にご説明します。
重要なのは以下の3点。
- 洗濯時に繊維が固まりにくい
- 洗濯後に乾燥が早い
- 乾燥後の復元性が高い
ごく単純な話なのですが、普通に布団を洗うと以下のような問題が発生するからです。
- 「中綿が偏ってぎゅっと固まる(柔らかさもふわっと感もなくなる)」
- 「乾燥におそろしく時間がかかる」
- 「乾燥後に元の状態に戻らない」
上記の問題の解決をめざして作られたのが、「洗える布団」です。
いろいろな素材が開発されてはいますが、基本は上記の3点をどれだけ高いレベルで実現できるかが重要になります。
洗濯とは別視点の布団新素材
他にも、布団の素材としては「防ダニ性能」や「汚れの付きにくさ」など、いろいろと別視点の機能を強化する目的での開発もあります
布団の新素材だからといって、どれもが洗濯に向いているわけではありませんので注意は必要です。
洗える布団の洗い方
あくまで一般的なレベルの話ですが、洗える布団の洗い方を簡単にご説明します。
ただ、基本はメーカーの説明書に従ってください。
それぞれに特徴もありますから、一般的な洗い方がどれにも最適とはかぎりませんので。
- 布団の洗濯表示を確認布団に付いている洗濯タグをみて、重量や洗い方を確認します。重すぎると容量(洗濯可能な標準の容量は7kg)があっていても洗濯機が回せません。
- 布団洗濯用ネットを用意各メーカーサイトでも販売されていますが、折り畳んだ布団が広がらず、傷めないようにするために布団洗濯用ネットを購入して使います。ただしネットを使う必要がない洗濯機もありますので、事前に説明書のご確認を。
- 布団を折り畳む洗濯機と洗濯ネットの大きさに合わせて、3つ折りや4つ折りにして丸めてください。
- 布団洗濯用ネットに入れる丸めた布団を洗濯ネットに入れます。前述のとおり、ネットが必要ない場合はそのままで次へ。
- 洗濯機に洗剤を溶かすそれぞれの布団の説明書に従いますが、中性洗剤など指定の洗剤を薄め、よく溶かしてください。大抵は布団を入れる前に洗剤を溶かす方が良いようです。
- 洗濯機に布団を入れて洗濯する丸めた布団を縦につっこむ形で洗濯機に入れます。当然、蓋が閉まらなければアウトです...。折り直すか、洗濯機自体を変更するか、自宅での洗濯を諦めるかになります。
- 洗濯機から出して揉みほぐす洗濯機から出す際にはできる限り脱水してください。取り出した後は、中綿をよく揉みほぐし、できるだけ形を整えます。
- 布団を干す風通しの良い場所に干します。説明書に従いますが、天日干しか陰干しの指示があれば天日で干してください。ドラムを回転させるような乾燥機を使うと布団が傷みますので、「乾燥機使用可能」の指示がない場合は乾燥機を使わない方が無難です。
- 布団を取り込むこれも説明書に従いますが、4~5時間あたりで乾燥するものもありますので、乾燥したら取り込んでください。
繰り返しますが、いずれも布団の洗濯タグや説明書が優先です。
必ず布団ごとの説明をしっかりと読んでください。
なお、布団の洗濯頻度については「寝具(布団)の洗濯頻度」をご覧下さい。
布団の洗濯に関してもっと詳しくという方は、「布団の洗濯に関して」のページを、ダニと洗濯の関係が気になる方は「布団のダニ退治と洗濯」で情報がご覧いただけます。
ご家庭での洗濯の現実
ご自宅で洗える布団を洗濯する場合、前述のように洗濯の行程にはいろいろと大変な面があります。
普段洗濯毎日されている主婦の皆さんであっても、その困難さはなくならないでしょう。
例えば以下のような問題です。
- 布団は大きい
- 布団は水を吸うと重くなる
- 乾かすまでが難しい
- 洗うにも乾かすにも場所をとる
洗える布団とはいえ、布団は布団。人間サイズの大きなものですから、単純に大きさ自体が問題になります。
何度も洗えるのだからとやや高価な洗える布団を買ったにもかかわらず、「洗うのが大変で洗濯したくない」となると無駄になってしまうので(洗濯を面倒だと思うこと自体は仕方がないと思います)、購入前によく検討しましょう。
もしもの時は布団クリーニングサービス
とはいえ、買ってしまった「洗える布団」を洗うのが大変だからと放置し続けてもあまり有益ではありません。
そんな時は、布団クリーニングサービスの利用を検討していみると良いです。
「布団クリーニングサービスに依頼するお金を節約するために、洗える布団を買ったのに!」
というお気持ちは分かりますが、業者に依頼しつつ洗える布団のメリットを活かすことは十分に可能です。
普段は自宅で洗濯、時々業者に依頼
単純に、自宅での丸洗いと業者への依頼を組み合わせれば良いのです。
- 普段は自宅で布団を洗濯
- 6ヶ月に一階程度は業者のクリーニングに依頼
毎回洗える布団を洗うのも、クリーニングサービスに依頼するのも大変なら、どちらも適度に行えば、トータルでは節約になるはずです。
ご購入された洗える布団がクリーニングサービスの専門機材でも大丈夫かどうかをご確認していただく必要がありますが、洗える布団を無駄にしないためにも検討してみてください。