ハウスダストの主成分はダニアレルゲンですが、室内に舞うダニアレルゲンの量が増えやすい時期というものが存在します。
毎年鼻炎や咳が酷くなるタイミングが決まっている場合、もしかしたらこの記事内の原因が当てはまるのかもしれません。
ダニアレルゲンの量が増える時期
ダニアレルゲンの量が増える時期に関して、メディカルレビュー社の「喘息・アレルギー Vol.29 No.1」から重要な情報を引用したいと思います。
ダニのアレルゲンは一年中室内で検出されるが、その繁殖ピーク期にあたる夏から、湿度が下がってきてアレルゲンが舞い上がりやすくなる10月~11月に特にアレルゲン量が増加する。
湿度の高い梅雨の関係でダニの繁殖自体は夏がピークの模様ですが、ダニが増えるということは、必然的に以下のものも増えているはずです。
- ダニの死骸
- ダニのフン
ダニ(室内では主にチリダニ)の寿命サイクルは概ね65日であり、例えば8月に盛大に繁殖したダニが死ぬのは10月頃になります。
ダニが増えた分だけフンも増えますが、10月には死骸も増えるためダニアレルゲンの材料自体が豊富に存在します。
この状況で空気が乾燥していると、少しの空気の動きでダニアレルゲンが舞い上がり、室内をダニアレルゲンで満たすということです。
難しい部分ですが、湿度が高いとダニが繁殖し、湿度が低いとダニアレルゲンが舞い上がりやすく、どちらに転んでも問題となります。
10月や11月体調悪化の原因
あくまで一つの可能性に過ぎないのですが、10月や11月になると、毎年鼻炎が酷くなり、咳が止まらず、鼻水が喉に垂れてくる(後鼻漏の症状です)という方は、室内のダニアレルゲンが原因の可能性があります。
秋というと寒くなりはじめる時期ですし、体調を崩しやすいかもしれず、身体の抵抗力の減少している可能性も影響しているかもしれません。
10月や11月の秋に鼻炎や咳が酷くなる方は、時期と部屋の状況を確認しましょう。
対策
室内でマスク着用という手段もないとはいいませんが、実は睡眠中にダニアレルゲンを大量に吸い込んでいる可能性が考えられるため、布団に対する処置が必要になります。
この点は下記のページに分けて書いていますので、そちらをご覧下さい。
時間のない方のために簡単にまとめると、「部屋を掃除して、布団を洗濯しましょう」となります。
冬布団のダニアレルゲン
ダニは使用中の時だけ繁殖する訳ではありません。
押し入れの中でも繁殖しますから、秋から冬にかけて押し入れから出すであろう冬布団の中にはダニが満載という可能性があります。
ダニ忌避剤などで対策をするのも基本ではありますが、その上で。
夏布団をしうまう前に、先に冬布団を洗濯に出すことをお勧めします。
夏布団にもダニが繁殖しているはずですので、冬布団が帰ってくるタイミングが、また入れ替えの時期に夏布団を出すのもよいと思います。
まとめ
花粉にも酷くなる季節がありますが、ハウスダストにも酷くなる季節があることは理解しておいた方が良いです。
酷くなる時期と環境さえ特定できれば、その時期のその環境さえ改善できれば症状が軽減できる可能性が生まれます。
布団の洗濯に関しては、依頼して即日完了とはいきませんから、既に書いていますが冬布団を早めに洗濯に出すことをお勧めします。